各種手続・制度

 

損害賠償命令制度

損害賠償請求の申し立てや内容、流れについて。

損害賠償命令制度とは

殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死亡させたり傷つけた事件などの被害者又はその相続人などの方は、刑事裁判所に対し、起訴後、刑事裁判の弁論が終わるまでの間に、被告人に対する損害賠償命令を申し立てることができます。

この申立ては、刑事裁判の起訴状に記載された犯罪事実に基づいて、その犯罪によって生じた損害の賠償を請求するものです。申立てを受けた刑事裁判所は、刑事事件についての有罪の判決があった後、この申立てについての審理をそのまま担当し、刑事裁判の訴訟記録をこの審理においても取り調べた上、原則として4回以内の審理期日で審理を終わらせて損害賠償命令の申立てについて決定することになります。この決定に対して、両当事者から異議の申立てがあった場合などは、通常の民事訴訟の手続に移ります(この場合でも審理に必要な刑事裁判の訴訟記録が民事の裁判所に送付されます)。

この制度では、刑事裁判所が民事の損害賠償の審理を担当し、刑事裁判の訴訟記録を取り調べることなど刑事手続の成果を利用することにより、被害者やご遺族等の方々による被害の事実の立証がしやすく、基本的に損害の賠償額を中心とした審理をすることになるので、簡易迅速に手続を進めることができます。さらに、申立手数料が2,000円であるなど利用しやすい制度であり、また、通常の民事訴訟の手続に移った場合でも、訴訟記録をコピーして民事の裁判所に提出する手間が省けるなど、被害者やご遺族等の方々の損害賠償請求に関する労力を軽減する仕組みになっています。

 

損害賠償請求に関し刑事手続の成果を利用する制度の概要

 
損害賠償請求に関し刑事手続の成果を利用する制度の概要図