Q&A

 

被害者支援センターは、被害者にどのような支援をするのですか?

被害を受けた方を支援するためには、被害直後から幅広いサポートが必要です。
次の3つのサポートを行っています。

1.情報的サポート
被害を受けてこれからどうしたらよいのか、自分の心に何が起きているのか、被害を少しでも回復するにはどんな方法があるのか等について、電話相談、面接相談、ホームページ、リーフレット等で情報を提供します。

2.直接的サポート
カウンセリング等の面談や病院、法廷への付き添い、また、自宅の鍵の付け替え等の当面の安全確保や申請書類作成の補助などを被害者の要請に応じて支援します。

3.心理的サポート
必要に応じ、臨床心理士によるカウンセリングを行い、悲しみ、不安、罪悪感、落ち込み、人間関係の悩みへの対処、プライドや誇りの回復などのサポートを行います。

 

被害者支援ボランティア養成講座を受講したいのですが、講座内容や手続きはどのようになっていますか?

養成講座は原則として毎年開講しています。受講申込から認定までの手続きは次のとおりです。

1.受講希望者は申込書を提出し、書類選考を経て受講することになります。

2.講座は2日間、約10時間で、被害者支援に関する基礎的な知識を学んでいただきます。
 (1) 被害者を取り巻く現状についての知識
 (2) 犯罪被害者等基本法等の支援に関する基礎的な法律知識
 (3) 警察、検察等の関係機関における支援制度等の知識
 (4) 被害者への関わり方、支援者の倫理等の知識
 (5) 被害者の声を聴くなどして、現実的な問題として受け止める等の知識

3.講座修了後、感想文等を提出していただき、希望する方は理事会の承認を得て犯罪被害者支援ボランティアに認定し登録します。

 

被害者支援ボランティアの役割はどのようになっていますか?

被害者支援ボランティアは被害者への支援に直接関わることはできませんが、街頭での広報活動や被害者支援啓発講演会開催時の手伝いを行うなど、被害者支援についての広報・啓発活動の役割を担っていただきます。

また、万一、地域や職場で身近に被害者を見かけた場合には隣人として出来る支援を行うとともに当センターを紹介していただくなどの活動を期待しています。 被害者支援ボランティアが、希望すれば所定の研修を受け、被害者の支援に関わる直接支援員等になる道も開けております。

 

被害者の支援に関わる直接支援員になりたいのですが、どうすればよいのですか?

先ず被害者支援ボランティア(養成講座のAnswerを参照)になっていただき、その後、当センターで行う支援に必要な研修を約40時間受けていただきます。

この研修では、被害者の心理、裁判所等への付き添い、社会資源の活用等支援のために必要となる専門的な知識を習得します。
所定の研修終了後、資格認定の審査を経て、直接支援員として活動することになります。

 

研修が多いようですが、なぜですか? どのような研修があるのですか?

「いつでも、どこでも、適切な支援」を行うためには継続的な研修と資格認定が必要です。

1.人と関わり援助するということは、被支援者に大きな影響を与える存在になるということです。支援の際、不適切な関わり方をしてしまうと被支援者を混乱させたり傷つけたりすることにもなりかねません。ですから、被害者支援など人の支援を行う者は、それなりの責任や倫理を持つ必要があります。非常に専門性の高い活動です。そのために研修を受け続け支援者として向上していくことが必要なのです。また、法律的・社会的な情報についても習得しておく必要があります。

2.研修は、当センターが行うセンター研修(初級支援員対象に行う継続研修、直接支援員研修等)。
全国被害者支援ネットワークが行う九州ブロック研修(中級支援員等対象)及び全国研修(上級支援員等対象)があります。

このように、各級(段階)に応じて統一したカリキュラムにより研修を行っていますが、資格認定についても全国同一基準による認定とするよう検討を進めています。